インド大学院留学~IIScって何?IITじゃないの?~(オンライン留学編)

2020年からインド大学院留学する家族のブログ。コロナのため単身留学中。

ざくりと

やるべきことリストを作るのなら

だんだんと経済が縮小して行った時に、国際水準でのキャリアを提示できるように、jobdescriptionを中心としたキャリア形成ができるような国内の転換。非正規雇用の地位向上。英語での就労環境。

某国との貿易、経済を密にすることによる、安全保障上の協力関係の構築。エネルギー?環境?分野?製造分野、医療、南インド市場

インドブランドの確立期

少し前までの投資機運の高まりから、ユニコーン企業が大量に発生。

米国のスタートアップのコピー事業に留まっているとの見方もあるけどほんとにそうなのだろうか

私が観察した限り、インドは学術的な基盤が強くなく、下請け・模倣にスタートしているが、インド人のマインドは、Make something from scratch, インドの環境基盤の上で、(今あるものであっても)いちから作ってやろうという状況と気概(そして時間の余裕)があると思う。

 

問題はそのスピードであって、その部分において、十分伸びきれていない部分、無に還ってしまう部分もあると思う。

 

一方、成長している部分において、その先をみると、産業によっては、インドは自分自身のサービスやビジネスにアイデンティティーを見つけ出す段階に近付いてきているのではないだろうか。それは、商業的な成功に基づくアイデンティティになるのであろうと予測される(トヨタカイゼン的な)。彼らはジュガートをもはやイケてるものとしては捉えていない。その先のフィロソフィーが生まれるのはどこからなんだろう。米国に渡って成功したインド人からなのか、それとも国内の産業を押し上げる人たちからなんだろうか。それはITなのか、医薬品、医療機器、はたまた他分野なのか。うにゃうにゃ。

 

 

なぜインド産のゲームタイトルは生まれ無い?

これはタタエレクシィに行った時に教授がした質問。

会社側の答えは、コンテンツが無いんだよ的な話だったけど、そんなことないよなと思った。

自分なりに考えた結果、それは、全方位的な思考をもってゲームを開発できるデザイナー、エンジニアの数の差では無いかと感じた。現場を知っている訳では無いので、ハッキリとしたことは言えないけど、デザイナー的な思考を持って働けるエンジニアの数は圧倒的に多いのでは。

ゲームの実装、デバッグチェックにしてもjobdescriptionに沿って指定された内容を処理するというタスクの他に、問題を発見した時の創造的な解決もデバッカー側に任されて(押し付けられて)いる、という部分があるのでは無いでしょうか。

FFとかクロノクロスとかまじでストーリーもグラフィックスもえぐいやつを開発してきた人達のシステムや開発気質みたいなものが、どの程度インド人の仕事の気質に沿うものなのか見てみたい気もする。

今どきコンソールのゲームばかりじゃないけど、例えばルイージマンションとかはエンドロール見てもほとんど海外で開発されてたし、その辺はシステマチックに面白いものが出来るようになってるのかもしれない。

あと、インドっぽいデザイン、インドの産業の特徴、みたいのもこれから作ってかなきゃいけないよね。ってのも刺さった。日本人が自分たちの文化やオリジナリティに誇りを持っているように、インドの産業にもそういうの必要ですよね。そういうお手伝いしていくのが究極の目標かも知れませんな。

TATA Elxsi

企業見学行ってきました。タタエレクシィ。事前の調べでは過去一年で株価が5倍に伸びており、成長している企業。事業の柱は自動車、医療機器、メディアと幅広い。自動車系を中心に、プロダクトデザインもやっているし、XRなどのVX系もやりつつ、医療機器・家電でも事業を可能としている。ネットフリックスなどのサブスクリプションサービスOTTを支えるための基盤システムも運用メンテナンスできる会社。

 

メインの事業はEmbeded Engineeringで、自動車向けのシステムなどを開発だけど、色々流行を追っている会社なのかな、という印象だったけど、訪問してみてデザイン志向、という言葉でまとめられるような会社だった。

 

彼らの主眼は、問題発見&解決。顧客の立場になって問題を発見しそれを解決するサービスを提供するのがビジネスの中心。事前の市場調査の段階から、プロトタイプ開発までが彼らの仕事。(といいつつOTTや色々美味しいメンテナンスサービスをいくつか抱えていましたが。)デザインスタジオという部署が中心となって、他分野の案件もまずはそこに回ってきて、問題設定がなされているようでした。とてもシステマティック。

 

特に、ケララ州のKochiのメトロを総合プロデュースした、という案件が象徴的。問題発見。車両、駅の内装・外装、駅のデザイン提示。市内の公共システム共通のロゴを開発してブランディング、それらをアプリで統合して、利用者情報の分析、情報の提示。デザイン・ブランディングだけでなく、実装していけると世界が広がるなと思いました。

 

DXとかIndustry4.0とかメタバースとかの企画、分析、プロトタイプ構築・実装案件は、何でも受けられるように準備している、という感じ。そういったブームから確実に裨益している会社だと思いました。DXを中心とした政策は、IT導入によりビジネス環境改善する側の企業を主体としていますが、(少額でも確実に)儲かっているのはこういうコンサル的に問題発見をして、サービスを実装できる会社なんだと認識しました。

 

半導体の設計もintellと協力してるとのこと。自動車の主な顧客はジャガー。欧米30%、米国30%の顧客だけどそれらの割合は少しずつ減ってきていて、多角化が進んでいるとのこと。DXブームでできることがあるので庭を広げているなという印象。

 

その中で気になったのは、エンジニアの雇用について、OTTのバックグラウンド構築する、ドローン作る、半導体設計する、仮想空間をunityでつくるなど、それぞれの事業に応じた実装エンジニアを雇う必要がある、というのが大変だなと思いました。ただ、会社のコア人材はデザイナーであり、エンジニアは流動性が高くても供給さえあれば成り立っているモデルなのが、成功の秘訣かなと思いました。

 

プロダクトデザイナーとして将来がある同級生たちには強くお勧めしておきました。こういう成長している会社が身近にあるのはほんとに人生明るいなと、そう感じさせる会社でした。

 

 

 

 

 

インドに無くて日本にある今欲しいものって何?

インドに無くて、日本にある今欲しいものって何?と聞かれて、その時は上手く答えられなかったんですが、数日ぼんやり考えてこんな感じかなと。

きれいな空気

きれいな水

途切れない電気

めちゃめちゃインフラ的な部分ですね。

 

キャンパスで謎なのが、隙あれば溝を掘って工事?をしていること。おそらく水道を修繕していて、たまに黒い管を多人数で引っ張ったりしている場面に遭遇するのですが、問題は工事の後。堀った溝を埋め戻した後に、もともとあった舗装とかは修繕しないので、その部分だけ地面がはげた状態になっている。まさしく俺の仕事じゃない、ということなんだろうけど、そういうところだぞ、という感じでしょうか。

 

お掃除も結構水拭きでピカピカにしていただけるんだけど、扉が壊れてたり棚が壊れているところは、ほっておくといつまでも直らない。彼らの仕事じゃないから。そういうのは自分で直してくださいと声を上げて担当者に来てもらう必要あり。

 

あと、こっちはファン送風で涼むのが一般的で、冷房聞いてる部屋がほとんどない。ショッピングモール、レストラン、カフェ、日本が作ったメトロの中とかは冷房あるけど。

 

逆にネット環境は問題ない。

買い物にも特に不自由しない。

飯も意外とうまい。

お菓子もやすい。

 

そして、

すごい人が話しかけてくる

メールじゃないところで情報が回っている

半端なくインクルーシブ

想像以上に困ってる相手を助ける文化

何かあったら言ってね!

そんな感じ。

 

サンダルだけど長ズボン。

きっとそれは蚊に刺される対策なのだと気付いた今日この頃。

 

 

 

 

 

インドの学生進路問題

インドの学生の進路問題ですが、一番の違いはアルバイトしてない人が多いってことかもしれません。アルバイトの代わりにインターン。有給・無給どちらもありますが、とにかく自分の進路・キャリアを余裕を持って考えてる気がします。

数年働いてから、修士取りに戻ってくる、とか違う分野の学問を勉強しにくる、みたいな人たちの割合も多い気がする。

求職需要も多くて、競争を勝ち抜いてきているから、というのもあると思うけど、自由にキャリアを考えられる環境があるようにも思います。

話題の映画

印パ分離のとき分割の経験が無いカシミール地方は混乱

ヒンディー過激派が融和を説くガンジーを暗殺

 

映画は、その後1988以降に

イスラム過激派がヒンディー少数派を弾圧した描写を中心に描かれる

生き残った子供は、印パ分離主義や自治権設置をした当時政権を非難(それが悲劇的な弾圧の理由だからという理屈)

 

とても政治的でした。BJPのお膝元では非課税らしいです。