インド大学院留学~IIScって何?IITじゃないの?~(オンライン留学編)

2020年からインド大学院留学する家族のブログ。コロナのため単身留学中。

TATA Elxsi

企業見学行ってきました。タタエレクシィ。事前の調べでは過去一年で株価が5倍に伸びており、成長している企業。事業の柱は自動車、医療機器、メディアと幅広い。自動車系を中心に、プロダクトデザインもやっているし、XRなどのVX系もやりつつ、医療機器・家電でも事業を可能としている。ネットフリックスなどのサブスクリプションサービスOTTを支えるための基盤システムも運用メンテナンスできる会社。

 

メインの事業はEmbeded Engineeringで、自動車向けのシステムなどを開発だけど、色々流行を追っている会社なのかな、という印象だったけど、訪問してみてデザイン志向、という言葉でまとめられるような会社だった。

 

彼らの主眼は、問題発見&解決。顧客の立場になって問題を発見しそれを解決するサービスを提供するのがビジネスの中心。事前の市場調査の段階から、プロトタイプ開発までが彼らの仕事。(といいつつOTTや色々美味しいメンテナンスサービスをいくつか抱えていましたが。)デザインスタジオという部署が中心となって、他分野の案件もまずはそこに回ってきて、問題設定がなされているようでした。とてもシステマティック。

 

特に、ケララ州のKochiのメトロを総合プロデュースした、という案件が象徴的。問題発見。車両、駅の内装・外装、駅のデザイン提示。市内の公共システム共通のロゴを開発してブランディング、それらをアプリで統合して、利用者情報の分析、情報の提示。デザイン・ブランディングだけでなく、実装していけると世界が広がるなと思いました。

 

DXとかIndustry4.0とかメタバースとかの企画、分析、プロトタイプ構築・実装案件は、何でも受けられるように準備している、という感じ。そういったブームから確実に裨益している会社だと思いました。DXを中心とした政策は、IT導入によりビジネス環境改善する側の企業を主体としていますが、(少額でも確実に)儲かっているのはこういうコンサル的に問題発見をして、サービスを実装できる会社なんだと認識しました。

 

半導体の設計もintellと協力してるとのこと。自動車の主な顧客はジャガー。欧米30%、米国30%の顧客だけどそれらの割合は少しずつ減ってきていて、多角化が進んでいるとのこと。DXブームでできることがあるので庭を広げているなという印象。

 

その中で気になったのは、エンジニアの雇用について、OTTのバックグラウンド構築する、ドローン作る、半導体設計する、仮想空間をunityでつくるなど、それぞれの事業に応じた実装エンジニアを雇う必要がある、というのが大変だなと思いました。ただ、会社のコア人材はデザイナーであり、エンジニアは流動性が高くても供給さえあれば成り立っているモデルなのが、成功の秘訣かなと思いました。

 

プロダクトデザイナーとして将来がある同級生たちには強くお勧めしておきました。こういう成長している会社が身近にあるのはほんとに人生明るいなと、そう感じさせる会社でした。